楽しさ満載の富士山・富士五湖エリア。みんなで一緒に思いっきり遊ぼう!

天の食楽

山中湖のわかさぎ


天の食楽 山中湖のワカサギ

山中湖のワカサギ

山中湖のワカサギイメージ

快適なドーム船で、富士山を正面に見ながら冬のワカサギ釣りを満喫。

12 月中旬。真冬の山中湖は、冷え込みも厳しい。朝6 時、まだ暗い湖畔のあちこちに、ポッ、ポッとオレンジ色の焚火が燃え、周囲に人影が集まっている。
ここは、太陽電池ドーム船「HERA」の発着所。「順番にこちらへどうぞ」。船長の高村輝彦さんの声に続き、一人二人と桟橋を渡る。手には、釣り道具の入ったバックと小型のクーラーボックス。お弁当やお菓子の袋も見える。最後のお客さんが乗り込んだのを確認すると、6 時32 分、うっすらと明るくなり始めた湖へと出航した。

まだ日が昇らないうちにドーム船に乗り込むまだ日が昇らないうちにドーム船に乗り込む 釣り場に着くと朝日に湖が染まってきた。釣り場に着くと朝日に湖が染まってきた。

高村さんによれば、山中湖に最初のドーム船が姿を見せたのは、7~8年前のこと。「昔は、冬になれば全面氷結して、穴釣りが楽しめたんですけどね、最近は温暖化で氷が張らなくなり、穴釣りがほとんど出来なくなってしまった。それで、何とかワカサギ釣りを気軽に楽しめるよい方法はないかと考え出されたのが、ドーム船です」。現在では、13 件ほどの業者が、約20 隻を営業するようになり、高村さんが運営するジュピターでも、貸切専用のパーティボートや、少人数向けのチビドーム船など、数台保有しているという。「うちは、9 月~ 6 月の朝6 時半に出航し、午後3 時に帰港するのですが、ダイヤモンド富士の時期には少し帰港時間を遅らせて、湖上からダイヤモンド富士を眺めてもらったり、7~8月の禁漁期には、貸切で宴会を楽しんでもらったりもしています。実は、山中湖の湖上から見るサンセットは、とても幻想的で美しいんですよ」。

快適なドーム船内。トイレ、電子レンジも備えている。快適なドーム船内。トイレ、電子レンジも備えている。

屋形船のようなドーム船はとても暖かく、快適。船内には湖に続く溝があり、さながら穴釣りの様相でワカサギを釣ることができる。この日の乗客は15 名。それぞれ好きな席に陣取り、釣り竿を出したり、餌の用意をしたりと、さっそく釣りの準備を始めている。

「これがこの前買った新しい竿、今日試してみようと思って持ってきたんですよ」
「カッコいいですね。僕は初めてなんで、さっき竿を借りたところなんです」
「今夜はワカサギの天ぷらで、一杯やりたいと思ってね」
「それじゃあ、100 匹くらいは釣らないと…」
「まあ、そんなにはいらないけど、せめて、20 匹くらいは欲しいかな」
「それくらいは、大丈夫でしょう」
あちらこちらから聞こえてくる楽しげな会話。船内は、とても和やかな雰囲気だ。
「あ、逆さ富士!」
誰かの声に一斉に窓の外を見る。かなり明るくなってきた湖面に、見事な逆さ富士が浮かび上がっている。湖上からの逆さ富士なんて、滅多に見ることが出来ない。ラッキー、今日はツイている!ふと、船が停まった。正面に富士山が見える絶好のロケーション。ここが今日の釣り場だという。待ってましたとばかり、さっそく釣り糸を垂れる乗客の面々。船内、しばし無言。リールを巻く音だけが響く。

小さい傘雲がついた富士山の逆さ富士。小さい傘雲がついた富士山の逆さ富士。

名人に手ほどきを受け、初めてのワカサギ釣りに挑戦!

ワカサギドーム船スタッフの望月忠良さんが釣り方を教えてくれた。望月さんは、山中湖村生まれの76 歳。「生れたときから、ワカサギ釣りをしていた」という名人だ。
「まず、これが釣竿。ワカサギ釣りは、こういう小さい竿を使うんだね」。全長20 センチくらいの弾力性のある竿。釣り糸の先端部分には、釣針が6つ。手元にはリールが付いていて、釣り糸を簡単に巻き上げることが出来る。「それから、エサ。この小さな赤い虫、通称『赤虫』が今日のエサだから、これを大根の切れ端の上に並べてね、で、こうやって針で突く。ほら、できた!」。
6つの針に赤虫をつけたところで、仕掛けは完成。湖の中に糸を垂れる。「ただじっとしていてもだめだよ。まずは、竿を上げ下げして誘ってあげて…。そしたら、竿の先を見ているの。ほら、きた!今竿の先がピピッとしたでしょ。これがアタリ。アタリが来たら、こうやって合わせてやるんだよ」。説明しながら、手際良くやって見せてくれる望月さん。リールを巻き上げると、糸の先には3匹のワカサギが。なんという早技!さすが名人!!「餌は、なくなるか、色が変わるかしたら、取り替える。さ、やってごらん」。釣竿を渡され、見よう見まねで餌をつけると、さっそく糸を垂れた。教えられた通り竿を上げ下げして、待つ。しばらくすると、きた!急いでリールを巻き上げると、2 匹のワカサギが、キラキラと姿を現した。

ワカサギ釣りの道具一式も貸してくれる。 餌の赤虫をつけるのが至難のワザ。
この道50年以上?名人に手ほどきを受ける。 やったー!初アタリ。

望月さんによれば、ワカサギは群れで動き、回遊している。ドーム船は魚群探知機を積んでいて、魚のいる場所を確認した上でその日の釣り場を決めているから、「条件が合えば、500 匹、600匹と釣る人もいるよ」とのこと。もちろん、釣れる日もあれば釣れない日もあるし、日が高くなるに従って掛かりが悪くなってしまうため、「日の出から早朝に掛けての時間が一番釣れる。午前中が勝負だね」。出航が早いのも、そういう理由からだという。
ところで、小さな赤虫を、これまた小さな針に付けるのはなかなか難しく骨の折れる作業だが、大根の切れ端を台にすると、虫が見えやすくなり、一緒に針で突き刺しても簡単に抜くことができるため、かなり楽になる。「余分な水分なんかは大根が吸ってくれるし、使った後は捨てればいいわけだからさ、なかなかいい考えでしょ」と、望月さん。既存の道具を手に入れるだけでなく、身の回りにあるものを使って、作業をやりやすくしたり、道具を工夫したりするのも、釣りの愉しみなのだという。「思いつくでしょ、それで作ってみる。ああ、出来たって嬉しいよね。そしたら今度は試したくなるわけ。どうかな、うまくいくかなって、ワクワクするじゃない。それが楽しいんだよね」。昔は、気の利いた釣竿なんてなかったから、ワカサギは手作りの竿で釣るのが普通だったそうだ。そういえば、今日のお客さんの中にも、手作りの竿を持って来ている人がいたっけ。釣果はどうだろう?やっぱり、高価な釣竿の方がよくつれるのかな?望月さんに聞くと、「道具じゃないよ。腕次第」と笑い飛ばされた。

美しいワカサギ この日の成果
美しいワカサギ。 この日の成果。
釣れると自然に笑みがこぼれる このお嬢ちゃんも名人?ばんばん釣り上げる。
釣れると自然に笑みがこぼれる。 このお嬢ちゃんも名人?ばんばん釣り上げる。
富士山とドーム船 海の男ならぬ湖の男の風貌、 船長の高村輝彦さん
富士山とドーム船 海の男ならぬ湖の男の風貌、
船長の高村輝彦さん

日帰り温泉「紅富士の湯」で
釣ったワカサギを新鮮なまま料理してもらう。

結局、30 匹ほどのワカサギを釣ることが出来た。さてどうしようかと考えていると、高村さんが、「紅富士の湯で料理してもらえるよ」と教えてくれた。
紅富士の湯は、富士山を眺めながら入浴できる日帰り温泉。石の湯、檜の湯という2つの露天風呂に加え、ドライサウナ、ミストサウナ、寝湯、気泡湯など、さまざまな湯が楽しめる。館内には、岩盤浴やマッサージの受けられるリラクゼーションスペースや、豊富なメニューの揃った大食堂、地元の特産品やお土産品が並ぶ売店もあり、1 日ゆっくりと過ごすこともできる。
その日釣ったワカサギを料理してくれるのは、1 階にあるレストラン「四季彩」。メニューはシンプルな「からあげ」と、ハーブの利いた「イタリアンフライ」の2 種類から選ぶことが出来る。スタッフの方に魚を渡し、「イタリアンフライ」をオーダーすると、「入浴されている間に調理しておきますよ」とのこと。「四季彩」には生ビールもある。温泉で疲れを癒し、さっぱりした後での生ビールとワカサギ料理は、格別の味だろう。

釣り上げたワカサギは紅富士の湯で料理をしてくれる。 紅富士の湯レストラン「四季彩」の小林浩二さん
釣り上げたワカサギは紅富士の湯で料理をしてくれる。 紅富士の湯レストラン「四季彩」の
小林浩二さん

シェフの小林浩二さんに、ワカサギ料理のコツを伺った。
「ワカサギは臭みがあるので、塩水か流水で、丁寧に洗うのが、美味しく食べる一番のコツ。口元にはエサが残っていることもあるので、注意して取り除いてください。山中湖のワカサギは、形がしっかりとしていて、調理しても崩れにくいのが特徴。唐揚げやフライ、天ぷら、南蛮漬けなど、いろいろなメニューが手軽に楽しめます。もちろん、頭から全部食べられますよ。ただ、アシが早いので、出来ればその日のうちに、遅くとも翌日には召し上がっていただきたいですね」とのこと。
釣ったばかりのワカサギは、嫌な臭いや苦みが一切なく、本来の旨味がしっかりと感じられる。
骨も身も柔らかく、ハーブの利いた衣やドレッシングとの相性も抜群でとてもとても美味しかった。

二度揚げでからっと揚がったワカサギのからあげ
二度揚げでからっと揚がったワカサギのからあげ
ハーブを使ったワカサギのイタリアンフライ
ハーブを使ったワカサギのイタリアンフライ

仕切り線

ワカサギ釣りは、ドーム船の他、ボートでの釣りや穴釣り(湖が凍結して許可が出た時)でも楽しめます。

●山中湖漁業協同組合
山梨県山中湖村平野506-296 Tel 0555-62-2275

●有限会社ジュピター
山梨県南都留郡山中湖村山中72
Tel 0555-62-1311 Fax 0555-62-0013
太陽電池ドーム船「HERA」でのワカサギ釣りは、禁漁期(7月・8月)を除き、年間を通して楽しめます。
料金:大人4000円 子ども3500円(電話予約で500円の割引になります)
入漁券 男性520円 女性・中学生以上260円 が別途かかります。
レンタル竿(エサつき)1800円

●山中湖温泉 紅富士の湯
山梨県南都留郡山中湖村山中865-776
Tel 0555-20-2700 Fax 0555-20-2701
営業時間 10:00~21:00(12月~3月の土・日・祝日のみ午前6時から営業します)
定休日 火曜日(祝日の場合は休まず営業)
G.W.・7月・8月・年末年始は休まず営業
料金 大人700円 学生500円 小学生200円

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