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天の食楽

鳴沢キャベツ


天の食楽 鳴沢キャベツ

鳴沢キャベツ

キャベツ畑

大根の産地からキャベツ産地へ

国道139 号線(通称富士パノラマライン)を精進湖方面から河口湖方面に向かって車を走らせていると鳴沢村に入ったあたりから道の両側にキャベツ畑が顔をのぞかせるようになる
実は鳴沢村は知る人ぞ知るキャベツの産地整然と並び濃い緑色の外葉に守られながらすくすくと育つキャベツ畑の光景は短い夏の風物詩の一つとなっている
JA 鳴沢村の渡邊昭秀さんによれば富士北麓地域におけるキャベツ栽培の歴史は古く明治の終わり頃に河口湖の南岸で栽培が始まり昭和初期には東京の神田市場に出荷されるようになっていたというそれが鳴沢でも栽培されるようになったのは昭和36 年頃から
「その頃の鳴沢は大根の一大産地で京浜方面へ大量に出荷されていました当時は泥つきの方が鮮度が保たれるということで洗わないで出荷していたんですねところが貯蔵技術の発達に伴い泥つきのままの大根は市場で敬遠されるようになってしまったでも鳴沢には川も湖も無いものだから出荷の際に大根を洗うということが難しいわけですそこで同じアブラナ科のキャベツに白羽の矢が立ったキャベツなら洗う必要がありませんからね」
水はけの良い土壌や降水量の少なさが水を嫌うキャベツに適していたことや大根の連作障害が多発したことも追い風になり生産量は順調に伸びていったという味の良さと品質の高さが認められ昭和52 年に国の指定産地になると生産や出荷に必要な環境も整備されてキャベツは名実ともに特産品の一つとなった

夏秋キャベツ

柔らかくて甘い鳴沢産の夏秋キャベツ

一年を通して店頭に並ぶキャベツだが実は季節によって変化している。11 月~3月に出回るのが平たい形の冬キャベツ、4 月~ 6 月は球型の春キャベツ標高900 ~ 1,000 メートルの高冷地で露地栽培する鳴沢のキャベツは、7 月~ 10 月に旬を迎える夏秋(かしゅう)キャベツで別名高原キャベツとも呼ばれている
「ここは昼夜の寒暖差が大きいことから柔らかくて甘いキャベツを作ることができるんです」と渡邊さん収穫される約5,000 トンのキャベツは主に東京や神奈川の市場に向けて出荷される他その味わいが認められ大手外食チェーンの契約産地ともなっている
収穫シーズンともなれば道鳴沢産の張りが良くずっしりと重い新鮮なキャベツが並ぶ“道の駅 なるさわ” ではキャベツの収穫体験も行っている「実際にキャベツ畑に入り包丁で根元からスパッと切り取ってもらうんです夏休みには家族連れもたくさんいらっしゃいます『キャベツがなっているところを初めて見た』というお子さんも多いんですよ」昨年9 月14 日にキャベツ祭りを開催したところ県内外から訪れた参加者から「こんなに甘いキャベツは初めて食べた」「キャベツって美味しいんですね」と驚きの声が上がったと言う「初めての試みでしたが非常に好評だったので恒例行事にして行きたいと考えています」

渡邊昭秀さん
JA鳴沢村 鳴沢村農業協同組合
代表理事 組合長 渡邊昭秀さん

隠れた名物“凍みキャベツ”

一方朝夕の冷え込みが厳しくなる12 月以降地元農家の食卓を飾るようになるものがある
「サイズが大きすぎたり小さすぎたりして収穫しないまま残したキャベツが畑で凍るすると外側の葉はダメになりますが不思議な事に中の方は新鮮なままでしかも甘味がぐーんと増すんですこれをこの辺りでは“凍みキャベツ” と呼んでいますもちろん生のまま食べてもいいし煮込んだり炒めたりしても美味しく食べられるんですよ」と渡邊さん
もともとは秋に収穫するキャベツを長く食べ続けるための生活の知恵の産物自家用のため量は少ないが、12 月以降道の駅 なるさわにお目見えすることもあるそうで「冬だけの白いキャベツ産地ならではの味だと思います小ぶりなのでかなりお値打ちな価格で提供していますが味は抜群なので見かけたらぜひ試してみてください」

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●道の駅なるさわ 物産館所
山梨県南都留郡鳴沢村鳴沢8532-63 TEL : 0555-85-3366
営業時間 夏期午前9 時~午後8 時 冬期午前9 時~午後6 時

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