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天の食楽

ふじやまビール


天の食楽 ふじやまビール

ふじやまビール

ふじやまビールイメージ

富士北麓で地ビールの必然

平成10 年に設立された「ふじやまビール株式会社」。第三セクターで地域興しを目指す先駆者としてオープン当初は全国的な話題になったので、ご記憶の方もいるかもしれない。
「富士吉田は、水との深い関係が発展の礎となっています。というのも、まず第一に、ここはもともと高冷地で溶岩台地ですから、農業には適さない。稲作ができないのです。かろうじてあるのは、わずかな畑。そういった中で、先人達はかなり貧しい生活を強いられてきました。江戸時代になると都留に代官所が置かれ、政治も経済も、都留を中心に回るようになりました。
一方、当時のこの辺りは水呑百姓がいただけで、これといった産業もなかった。そうした状況の中、何とか生き延びようとした先人達が始めたのが、機屋さんだったのです。」
ときおり遠くを見やりながら、訥々と語る渡邊義広社長。話のなかに出てきた機屋さんとは、絹織物業のことで、実は富士吉田を含む山梨の郡内地域には、かつて絹織物の産地として隆盛を極めた歴史がある。粋でオシャレな高級織物。その評判は高く、井原西鶴の「好色一代男」や八百屋お七で知られる「好色一代女」にも、郡内織の名で登場するほどの人気ぶりだった。
「では、なぜ機屋さんだったのかと言えば、水があったから。織機を回すにも糸を染めるにも、水が無ければ始まりませんし、とりわけ、硬度が高く塩素を含まない富士の湧水は、生糸を色鮮やかに染め上げるだけでなく、微妙な色合いを鮮明に出すこともできました。今、食という観点から見ると、なぜ富士吉田で地ビール?と不思議に思われるかもしれませんが、歴史的にみると、富士の伏流水という貴重な水があったからこそ、今の富士吉田があるわけで、食も産業も、すべてはこの水から始まっているといっても過言ではありません。ですから、この地で95 パーセント以上を水が占めるビールを作るというのは、例えその始まりは偶然の産物であったとしても、やはり必然だったのだと思うのです。」

渡邊義広社長
「こちらはビアレストランということで、レストラン、カフェ、売店などが、醸造所に併設されています。気軽に訪ねていただき、できたてのビールとともに、お料理やスイーツもゆっくりと楽しんでいただきたいですね」と、ふじやまビール(株)渡邊義広社長

富士の水の良さを前面に出したビールの味

「私自身は、ビールの味をいいか悪いかと評する立場にはないのですが、お客様と話していると、『きわめてのど越しがさっぱりして、美味しいビールだ』とおっしゃっていただくことがよくありますね。こちらをオープンするに当たっては、ドイツからブリューマイスターを招き、試作を重ね、当時の関係者と日夜協議した結果、ドイツのビールを再現しながらも、この地の水の良さを出していこうということで、今の味になったと聞いています。そういう意味では、ドイツビールというよりは、かなりオリジナリティが出ているのではないかと。」
地ビールに対して、「こってりしている」「臭いや味に癖がある」「後味が気になる」といったマイナスイメージを持つ人は少なくないかもしれない。ところが、勧められた “ピルス” を一口いただいて驚いた。全く違う。透明感があり、後口もすっきり。のど越しの良さに誘われて、思わずゴクゴクと飲んでしまいそうなさわやかさなのだ。
「これなら、過去のトラウマから『地ビールは苦手』と思っている人でも、楽しく美味しくいただけそうですね。」
この言葉に、笑みを浮かべた渡邊社長。
「ちょっと待っていて下さいね」
と、厨房へと姿を消した。

スイーツとビールを組み合わせ、新たな楽しみ方を提案

再び現れた渡邊社長。手にしたお皿には“ピルス” のグラス。横にはなんと、チョコレート菓子が添えられている。
「実は、うちのビールはスイーツとの相性がとても良いのです。たとえば、深炒りモルトを使用した褐色のデュンケルには、香ばしいチョコレートケーキ。フルーティな風味のヴァイツェンには、濃厚なチーズケーキ。これが、実によく合うんですね。そこで、今年の夏はぜひ、スイーツとの組み合わせで、気軽にビールを楽しんでもらいたいなと。」
しかしながら、最も一般的で癖が無いといわれる“ピルス” に合うスイーツは、すぐには思い浮かばない。ならばということで、地元のお菓子屋さんと共同で、特製スイーツの開発にも取り組んだ。できたのは、サクサクとした歯ごたえが楽しいチョコレート菓子「フィアンティヌ」。もちろん、ここでしか食べられないオリジナル。

ピルス」と「フィアンティヌ」のセット
最も一般的で癖が無いといわれるピルスに合うスイーツは、すぐには思い浮かばない。ならばということで、地元のお菓子屋さんと共同で、特製スイーツの開発にも取り組んだ。できたのは、サクサクとした歯ごたえが楽しいチョコレート菓子「フィアンティヌ」。もちろん、ここでしか食べられないオリジナル。

「ぜひ試してください」
と勧められ、また一口。スイーツのほど良い甘みと、サクサク感が、さわやかな味わいのピルスと調和して、絶妙なハーモニーが奏でられる。初めての感覚。もう一口食べてみたくなる、不思議な感触。なぜだろう?とても楽しい気分になってくる。
「富士吉田には、当地ならではの伝統的な行事食や郷土料理が残っています。そこで、今後はそうしたものを折に触れてメニューに採用し、風習と共に紹介していけたらと思いますし、また、地元業者とのコラボレーションにも今まで以上に積極的に取り組んで、すでに開発した地ビール入りソーセージや、ビールを飼料に混ぜて育てた豚肉などとともに、併設するレストランで展開していきたいとも思っているんですよ。」
熱く語った渡邊社長。そういえば、富士北麓の高原には、天然のホップが自生しているとも聞く。めくりめく時間のなか、数々の偶然が重なりあって生まれた、富士吉田で地ビールという必然は、歴史や風土も取り込みながら、新たな文化へと進化し始めている。

足湯F&B
◆足湯F&B(FUJIYAMA&BATH)
豊富なミネラルをたっぷり含んだ富士山の伏流水に、アロマホップを加えた足湯。
目の前にそびえる雄大な富士山の姿を眺めながら、足湯に浸るひととき。
ホップの香りに包まれて、旅の疲れも癒されます。

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●ふじやまビール館【PLATS】
住所:山梨県富士吉田市新屋1936 TEL:0555-24-4800
営業時間:11:00 ~ 22:00 定休日:年中無休
http://www.mfi.or.jp/fyb/

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